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台湾で社員を解雇する場合の方法

日本に限らず、台湾でもやむなく社員に辞めてもらうケースはあります。

 

社員を解雇をする場合、「一般解雇」「懲戒解雇」の2つの解雇方法がありますので注意が必要です。

台湾で「一般解雇」を行う場合

 

一般解雇については、労働基準法第11条にその内容が明記されています。

この状況に一つでも該当すれば、雇用者は事前通告の規則に沿って解雇通告を行い、労働契約を終了させる事ができます。

労働基準法第11条
  1. 廃業もしくは営業譲渡
  2. 欠損あるいは業務縮小
  3. 不可抗力により1ヶ月以上業務が停止
  4. 業務の性質が変更となり、それに伴い労働者数を削減する必要が生じ、また適切な配置転換ができない場合
  5. 労働者の職務遂行能力が不適格と確証された場合

上記内容に符合する場合、労働者がどの事前通告期間に相当するか確認します。 

 

事前通告
  • 雇用3ヶ月以上1年未満の労働者:10日前に解雇通告 
  • 雇用1年以上3年未満の労働者:20日前に解雇通告
  • 雇用3年以上の労働者:30日前に解雇通知

雇用主が上記期間未満に解雇をする場合は、その解雇通告期間の賃金を支払う必要があります。

 

解雇手当

一般解雇の場合は、解雇手当を支払う必要があります。

計算方法は、旧制度と新制度で計算内容が違ってきます。

旧制度:労働基準法第17条

  1. 同一雇用主で継続して労働をした場合、勤続1年ごとの月平均賃金を解雇手当として支給する。
  2. 残った月数や労働1年未満のものは比例して計算をする。1ヶ月未満は1ヶ月として計算をする。

この解雇手当は労働契約の終了後30日以内に支払う必要があります。

新制度:労働者退職金条例第12条

  1. 勤続1年ごとの月平均賃金の半分を解雇手当として支給する。
  2. 1年未満の場合は、勤務月数に比例して計算をする。
  3. 解雇手当の総額は、月平均賃金の6ヶ月分以内を制限とする。

解雇手当の計算内容は少しややこしいですが、自動で計算ができるサイトがありますので、これを利用すれば簡単に算出できます。(中国語のみ)

calc.mol.gov.tw

また労働者の有給休暇が残っている場合は、その分を雇用主は支払う必要がありますので注意が必要です。

 

雇用主の申請

一般解雇を行う場合、事前通告期間以前に雇用主は解雇を行う労働者の氏名などの個人情報と担当業務、解雇理由などを当地の労工処及び効率就業服務機構に申請を行う必要があります。

もし違反した場合は、不可抗力の事由を除き3万元から15万元以下の罰金となります。

またいまはネットで解雇通知の申請ができますので、郵送やFAXなどよりも手軽にできます。

 

https://layoff.ejob.gov.tw/

台湾で「懲戒解雇」を行う場合

 

懲戒解雇については、 労働基準法第12条にその内容が明記されています。

この状況に一つでも該当すれば、雇用者は事前通告なく労働者との労働契約を終了させる事ができます。 

また解雇に伴う解雇手当を払う必要もありません。

  1. 労働契約時に、労働者が虚偽の意思を表示し、雇用主に誤解と損害を与えた場合
  2. 雇用者やその家族、代理人、仕事を行う同僚に対して暴力や重大な侮辱行為があった場合
  3. 懲役以上の判決を宣告され、執行猶予や罰金刑出ない場合
  4. 労働契約や就業規則に重大な違反をした場合
  5. 故意に機械や工具、原料、製品、あるいは雇用主の所持品へ損害を与えた場合、また故意に雇用主の技術や営業上の秘密を漏洩し、雇用者へ損害を与えた場合
  6. 正当な理由なく3日以上連続、もしくは1ヶ月に6日以上無断欠勤をした場合

雇用主は第3の条項を除き、その事実を把握してから30日以内に解雇する必要があります。

 

 

まとめ

一般解雇もしくは懲戒解雇のどちらかを行う場合でも、確かなエビデンスが必要となります。

このエビデンスを元に解雇を行ったことが説明できない場合、労働者が労働局へ訴えたのち、労働争議や裁判で敗訴する可能性が高くなります。

能力不足の社員を解雇する内容は以前ブログで紹介しましたのでご参考ください。

 

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